この記事では、深夜ラジオを題材にした小説をご紹介します。
ANNやジャンクなど、実在する番組が登場するため、ヘビーリスナーなら楽しめること間違いなしです。
紹介する本は、
- 『明るい夜に出かけて』
- 『ラジオ・ガガガ』
- 『ラジオ・ラジオ・ラジオ!』
- 『絶体絶命ラジオスター』
の4冊です。
①『明るい夜に出かけて』佐藤多佳子
深夜ラジオをめぐる小説としては有名な一冊です。
伝説の番組『アルピーANN』のはがき職人たちの青春物語。
主人公と女子高生が「カンバーバッヂ」をきっかけに知り合うなど、アルピーANNリスナーならわかるネタが満載です。
実際の放送回も物語に組み込まれていて、主人公たちがとともにラジオを聞いていたかのような気持ちになる。。。
著者は『黄色い目の魚』で有名な佐藤多佳子、山本周五郎賞(直木賞に匹敵するほどの賞です)も受賞している名作です。
②『ラジオ・ガガガ』原田ひ香
深夜ラジオをテーマにした短編集。
著者のラジオ愛がひしひしと伝わってくる一冊です。
ナイナイANN、オードリーANN、深夜の馬鹿力、福のラジオなど、とんでもない量のラジオ番組が出てくるため、ラジオ全般を広く聴いている人は全編通して楽しめるはず。
どこか哀愁があり、それこそ静かな夜に読むのもいいかもしれません。
③『ラジオ・ラジオ・ラジオ!』加藤千恵
「朝井リョウ・加藤千恵ANN0」リスナーならおなじみの一冊。
著者の加藤千恵(カトチエ)は以前ANN0を担当していた歌人・小説家です。
女子高校生コンビがラジオ番組のパーソナリティーに挑戦する話。
著者のカトチエ自身も高校時代北海道のFMラジオで同様の経験をしており、その経験が小説に活かされています。
「聴く側」ではなく「作る」側のラジオが見える一冊、ラジオ好きなら楽しめます。
高校生特有の鬱屈とした感情が垣間見え、さわやかではないけれど胸に刺さる青春小説です。
(ラジオは関係ありませんが、同録の「青と赤の物語」も名作です。)
④『絶体絶命ラジオスター』志賀晃
『スマホを落としただけなのに』で有名な志賀晃のミステリー小説。
深夜ラジオDJを主人公にした、志賀さんらしいスケールの大きなエンタメ小説です。
フィクションとしての面白さは折り紙付きですが、なんとこの筆者元ニッポン放送のディレクターらしく、もはやお仕事小説ともいえるくらいラジオ業界の裏側が詳細に描かれており、ラジオリスナーは2倍楽しめるかなりおすすめの一冊です。
おわりに
紹介した三冊は深夜ラジオ好きならまず間違いないといえる小説です。
深夜ラジオの世界にニヤニヤしながら浸りましょう。