こんな人にオススメ
- 会話が苦手な人
- コミュ障を治したい人
- 会話術の本に不信感がある人
僕もコミュ障なんですよね。
会話が続かない。気を遣いすぎて逆にヘンな空気になる。ああ、逃げ出したい、、、
ということでコミュ障を治すため、会話術の本を色々探してました。
(ちなみに、こういう本を避ける方、この手の本を買うのが恥ずかしいと思う方も多いと思いますが、僕はそう思いません。人より劣っている部分は人より努力せずには改善しないと思うからです、「人が買わない本を買う」とか)
そこで、ある本を思い出しました。
この本、3~4年前に放送していた『朝井リョウ・加藤千恵のオールナイトニッポン0』でイジられてて、もともとタイトルを知っていたんですね。(聴いてた人いるかな?)
著者の吉田尚記アナウンサーのことも知っていました。『ミュ〜コミ+』などを担当するニッポン放送のエース。僕もよく聴いています。
吉田アナはトークがとてもうまいな〜と思ってたので、購入。これは当たり本でした。
この本のポイント
吉田アナがこの本で強調していた基本姿勢を僕なりに要約すると、3つ。
- コミュニケーションの目的はコミュニケーションそれ自体
この本を読んで会話を上手にこなしたい、そう思う僕たち(勝手に「僕たち」とくくってますが)の目標はなんでしょう?仕事を上手くこなすため?クラスの人気者になるため?気になるあの娘を振り向かせるため?
もちろんそれらもありますが、結局は「コミュニケーションを楽しむため」に行き着くとこの本は述べています。人間はコミュニケーションを楽しめる生き物。人生を充実させるために、会話術そのものを楽しもう!
- 会話は「気まずさ」という敵を倒す協力型ゲーム
吉田アナは会話を「ゲーム」と認識して楽しんでいるそうです。敵は会話相手、ではなく(ここ大事!)、「気まずさ」。気まずい空気を回避するために、会話相手と「協力して」ゲームをクリアするわけです。
- ただ練習あるのみ。
ここは僕がこの本を信頼できた理由の一つなのですが、会話力を上達させるためには「練習」だ、というわけです。
人とコミュニケーションをとるなかで、つねに会話の内容に意識を向けて、「今上手く行ってるかな」と気にかけるわけです。
その中で成功したり、失敗したり、を繰り返し、失敗を次につなげる。最初から上手くはいきません。
これはアナウンサーとして今までに何千人もの人にはインタビューをしながら会話術を身につけた吉田尚記アナウンサーこその至言でしょう。
さて、この基本姿勢をもとに、これから君たち頑張りなさい、それじゃ!!
で終わらないのがこの本のいいところ。
僕は今まで何冊か会話術の本を読んできましたが、この本が他と違うと感じたのは、単なる精神論に執着しないという点です。
つまり、会話の技術が書かれている!そうそう、これが知りたいんだよ!
会話の「技術」を学ぶ本
この本には実際の会話で心がけるべし具体的で論理的な技術が書かれています。
具体例をちょっと載せておきます。僕の不十分な要約で納得してしまうのは勿体ないので、実際に買って確かめて欲しいのですが。
- 相手にしゃべらせる
- 相手に対して優位に立とうとしない
- 褒める、驚く、面白がる
- ウソはつかない(倫理的な問題ではなく、あくまで「技術」としての問題)
上の基本姿勢と合わせて、すぐにでも意識できそうなことばかりでした。
コミュ障に寄り添う、ヨッピーの優しさ
このように、「大丈夫だから!怖がらずに!」の精神論ではなく、機械的な技術論で解決法を提示してくれるのがこの本のいいところですが、僕がこの本を好きな1番のポイントは別にあります。
それは、「なんだかんだで心にも寄り添ってくれる」ところです。
これは恐らく意図的に気遣ったとか、本のコンセプトとかではなく、ひとえに吉田アナの人柄でしょう。
彼自身コミュ障を自称しており、アナウンサーの修行の末に会話を上達させたという経緯があります。そのため、僕たちコミュ障の気持ちを考えた話の展開、語り方をしているんですね。
ハートフルで、温かい、そんな読後感を持った実用書はそうそうないのではないでしょうか。
この本を作る過程で集計した「日本人の95%が会話力に不安を覚えている」というアンケートもあります(著者本人が正確なデータでは無いと釘をさしています)。
このことから、コミュニケーション「障害」という認識を改めるべきだ、コミュニケーションは簡単なことではない、と吉田アナは述べています。
みんなコミュニケーションに悩んでいる。
僕はこの本を、全国一億人のコミュ障に薦めたいです。